11/26/2010

メールに巨大ファイルを添付してはいけない理由

義理の父のところに、写真を十数枚添付した同じメールが複数届いて、なにやらパソコンがおかしくなったとの電話があった。詳しく聞いてみると、セミナー仲間の誰かが複数の方にこの大容量メールを送ったため、携帯でメールを受けている人を中心に騒ぎになったらしい。

義父のメールボックスは私のところのサーバーにあるので、ログをチェックしたところ、なるほど同じ方から同じサイズのメールが連続して届いていた。義父に解説を書いたのだけど、せっかくの長文を書いたので、ブログにも転載しておくことにした。:


気軽になんでも送れるように思われるメールですが、実は様々なところで容量の制限がされています。というのも、メールは手元から発信側のサーバーにコピーされ、受信側のサーバーにコピーされ、最終的に受け手のパソコンにコピーされて届くものなので、それぞれの場所でディスクの容量を消費してしまうものだからです。

たいてい、送信側のサーバーにも容量の上限があり、受信側サーバーのメールボックスにも容量の上限があります。受信側のメールボックスは複数の人からのメールを受け取るので、いつまでもパソコンで受け取らないと最後にはどんな小さなサイズのメールも受け取ることができなくなります。そんなときには、メールは送信者に戻されることになります。当然送信者側のメールボックスにたくさんのメールが戻ってくると容量オーバーになるので、連鎖的にメールシステムがダメージを受けることになります。

これが「メールに大きなサイズのファイルを添付してはいけない」理由です。

今回、受信側で容量オーバーは起きてませんでした。(これは、こちらのサーバーに容量の上限を設定していないからです。たとえば、JCOMの場合メールボックス上限は20MB程度です。)
参考: http://www.jcom.co.jp/services/net/services/ata/summary.html

今回のケースでは、送り手側が送信時に何らかのエラーがあったため、何度も送りなおしをしてしまったということが考えられます。

まぁ通常メールで送る添付ファイルは1MB以下が理想で、どうしても大きくなってしまう場合でも5MB以下に抑えておかないとトラブルのもとです。とはいいつつ、近年写真のサイズはかなり大きいので、その場合はファイル共有サービスや写真共有サービスを利用するのが好ましいでしょう。

以上、ご友人に転送して解説しておいていだだくとよろしいかと思います。

11/12/2010

iPhoto 9.1 (iLife '11) が起動しないならDivXを消せ! Remove DivX for iPhoto 9.1 to launch!

Snow Leopard に iLife '11を導入したところ、iPhotoは緊急のアップグレードがあってiPhoto 9.1となった。ドックからiPhotoをクリックするとアイコンがしばらく飛び跳ね、やがて止まった。しかし起動しない。しかもiPhotoがCPUを100%使って応答しない状態。どうにもならないので、iPhotoを9.0にダウングレードしたらちゃんと起動した。

しかし、11月12日にOS Xが10.6.5にアップすると、今度は「iPhotoをアップグレードしろ」とメッセージを出してiPhotoが起動しない。しかたなく再び9.1にアップ。当然、前と同じ現象で起動しない。

とにかくネットで情報収集したところ、どうやらDivXの古いドライバーが干渉するとのこと。2004年製のDivX Pro5.component、DivX MP3 Encoder.componentというふたつのQuickTimeコンポーネントを、/Library/QuickTime (/ライブラリ/QuickTime) から出したところすんなり起動した。

これは難しい。誰もiPhotoとDivXが関係するとは思いもよらない。見つけた人はえらい。


海外でもきっと困ってる人がいるので、同じ内容を英語でも以下に書いておいた。

I installed iLife '11 on Snow Leopard and applied immediate update of iPhoto to 9.1. I clicked the iPhoto icon at the dock, the icon kept bouncing and then stopped. But iPhoto didn't show up, taking 100% of CPU load. The application was not responding at all. After a couple of trials, I downgraded it to 9.0 and it got working fine.

However, OS X was updated to 10.6.5 on Nov. 12th, I got an alert saying "iPhoto needs to be updated" and never launched up. Updated to 9.1 and of course, the symptom was restored again.

Anyway, I researched around the Internet and found that the old DivX driver seemed to be interfering. I removed two QuickTime components: DivX Pro5.component and DivX MP3 Encoder.component, both of which were created in "2004", from /Library/QuickTime. Finally, it worked fine.

What a difficult matter was this! Who can imagine the connection between iPhoto and DivX! What a clever one discovering this! I owe him/her.

11/09/2010

ビデオのコーデック

音楽用や静止画像用のコーデックがわりと単純なのとは対照的に、ビデオのコーデックは複雑怪奇だ。さらにコンテナーという概念も難しすぎる。

最近ではHDのフォーマットが標準的になってきているが、HDといってもひとつじゃない。たとえば、1080iとか720pという表し方をするが、これだけで解像度が決まっているわけではない。フルHDの場合、1920x1080が16:9のピクセル数だが、実際の作業では1440x1080iを用いることがある。しかし、1440x1080は4:3に圧縮された形式で、コーデックを変えた場合に16:9を保つためには1440x810でなくてはならなかったりする。その上、実際には1440x816が使われたりするので、さらにわけがわからない。

QuickTimeでの各種パラメーター設定はなにやらわけのわからないものばかりで、「最適」とはなんのことかも理解出来ない。あまりにもわけがわからなすぎるのに、ろくな解説が見当たらないというのはどうしたものか。